不完全な人ブログ

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巷説百物語

巷説百物語 (角川文庫)

巷説百物語 (角川文庫)


京極夏彦初読み。妹からごっそりと送られてきた京極夏彦シリーズ、栄えある1冊目。以前、嗤う伊右衛門*1について書きましたが、本当はこちらの方を先に読んだのでした。
「小豆洗い」豪雨を避けた山小屋の中、見知らぬ人たちの間ではじまる百物語。一見全く関係ないそれぞれの話が揺さぶる一つの事実。読後、自分自身も百介と同様、すっかり又市たちの仕掛けにはまっていることに気付く。
「芝右衛門狸」淡路での大仕掛け。凄惨な人斬りの意外な真実を覆い隠し、すべてを円満にまとめる手腕が鮮やか。人形浄瑠璃。狸。人情。
「帷子辻」まずはそのまま読む。次に嗤う伊右衛門を読んでから読む。一粒で二度美味しい。

*1:http://d.hatena.ne.jp/amui/20041222#p1