不完全な人ブログ

フライフィッシングについてだったり日々のつれづれについてだったり

めぐりあひて 見しやそれとも わかぬまに雲がくれにし夜半の月かな

幽霊とは、人の心が見せるものなのかもしれない。

今日の昼間、そこにいる可能性は限りなく低いのに、いても別におかしくない、そんな知人が、車椅子に乗っているのを見かけました。最後に会ったのは何年前でしょう。会わぬうちに何があったのでしょう。驚いたのもつかの間、良く似た別人であることに気付きました。少し安堵すると共に、一抹の寂しさを覚えます。

そんな出来事も忘れた頃、暗がりですれ違った人は普通に歩くサラリーマンのおにーさん。車椅子の人よりもずっとずっと知人に似ていてドキリ。もしかして本人かしら、と思うほどに。一瞬しか見ていないけれど、きっと別人だと思うけれど、それでもとても驚きました。

特に会いたいとも会いたくないとも思っていませんでした。更に言うなら忘れかけていたのかもしれません。ただ、車椅子の人が少しだけ知人に似ていたのは確かなのです。夕方にすれ違った人は、今思えば全然似ていなかったのかもしれません。しかし、車椅子の人に触発された私の記憶や想い出が、すれ違った人を「知人かもしれない」と誤認識させた気がしてならないのです。

知人は間違いなく生きていて、おそらく元気にしているのでしょう。しかし私が見たのはきっと白昼の幽霊であり、都会の幻なのです。

この出来事だけでなく、他にもちまちまと心が乱されることが多かった一日でした。

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帰りがけ、物思いにふけりながら電車に乗っていたら一駅乗り過ごしました。・・・月曜日なのに。